「酒井崇ボールペン画展」展示レポート


  

 

          

 

      

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*写真1〜4提供:ブヨンくん(鼎ブルーキングス)


「展示をおえて」

当初、小さな作品で広くて白い壁をもたせることができるのかと、正直心配もありました。
しかし、設置を終えて、いざその場に佇んでみると、それ以上の何物によってもこの場を埋める必要はないのだと感じました。少なくとも日本人というのは、小さな小さな世界から、無限の宇宙を感じる美意識をもっているようです。意識の中で、小さな絵の世界がどんどん拡張して自分の周囲を満たしてゆくかのようでした。
最近僕は、絵を描く時間と同様に、絵を鑑賞したり音楽を聴いたり物思いに耽ったりする時間を大事にしています。多分、「自分」というものは何が起きようと動かしようの無いものであって、何かに翻弄されるようなことはないのだと思います。自分が鑑賞者としての偏狭さをほどいてゆくことで、表現者としても深いところへゆけるのではないかと感じています。

ちなみに展示の様子はex-chamber museumさまでもご紹介いただいています。